シニア期に入ると、わんこの体はゆっくりと変化していきます。
その中でも、特に気づきにくく、飼い主さんが不安になりやすいのが
視力と聴力の衰えです。
老化は自然な変化であり、決して悪いことではありません。
大切なのは「早く気づくこと」、そして「できる工夫をしてあげること」。
それだけで、わんこの安心感は大きく変わります。
シニア犬の視力低下で見られるサイン
視力の衰えはゆっくり進むため
「いつから?」と気づきにくいものです。
以下のような行動が増えてきたら、視力が落ちてきているサインかもしれません。
- 家具や壁にぶつかるようになった
- 夜や薄暗い場所で動きが不安定になる
- 段差をためらう
- 目が白っぽく見える(核硬化症/白内障)
- 呼んでも“場所”が分からずキョロキョロ探す
特に夜間は視力が弱まりやすく、
「暗い場所が苦手になる」という傾向が強く見られます。
聴力が落ちてきたときのサイン
聴力低下は“聞こえない”というよりも
“反応が遅くなる”“聞き取りにくくなる”というスタイルで現れます。
- 呼んでも振り向かない
- おやつ袋のガサガサに反応しない
- びっくりして飛び上がることが増えた(近づいても気づけないため)
- 足音や生活音への反応が薄くなる
- 寝ている時間が増える
聴こえにくくなると、
わんこは“周囲の変化が読めず不安になる”ことがあります。
視力・聴力が落ちたわんこが感じる不安とは?
視覚や聴覚は、わんこが世界を理解するための大切な手掛かりです。
その情報が減ることで…
- 急な動きに驚きやすい
- いつも以上に甘えたり、飼い主さんの後ろをついて回る
- 一人になると不安で吠えやすくなる
- 夜泣きが増える
- 外出で慎重になり、歩きたがらない
こうした変化は「わがまま」「頑固」ではなく、
**“不安をどうにか埋めようとしている”**だけなのです。
視力低下にできるサポート
① 明るさを工夫する
- 夜は足元灯や間接照明をつけてあげる
- 廊下や階段は特に明るめに
- 段差はライト付きゲートで囲うのも安心
薄暗いと見えにくいため、
“昼間よりも夜のケア”が大切になります。

② 家具・レイアウトを変えない
視力が落ちた子は、
記憶で家の中を歩くことがとても多いです。
ソファの位置を少し変えるだけでも迷ったり、
不安で動けなくなることがあります。
③ 香りと音のサインを使う
- ご飯の場所に香りの強いトッピングを使う
- ベッドの横にお気に入りのブランケットを置く(匂いで認識)
- 手を叩く音や鼻歌など“合図”を決める
五感の中で最後まで残りやすい
嗅覚と触覚を上手に活かすのがポイントです。
聴力低下にできるサポート
① 合図の種類を増やす
- ライトをつける→「ご飯だよ」
- 手を軽く振る→「おいで」
- トントンと床を軽く叩く→「近くにいるよ」
視覚や振動など、
“耳以外の情報”で伝えてあげます。

② 近づくときはそっと
聴こえないわんこは、
後ろから触られると驚いてしまうことがあります。
- 正面から見える角度で近づく
- 触る前に床を軽く叩いて振動で知らせる
- ブランケット越しに手を添えると安心しやすい
③ 寝ているときは無理に起こさない
深い眠りに入っていることが多いため、
急に起こされるとパニックになる場合があります。
起こすときは
肩を軽くトントンからそっと。
心が落ち着く環境づくり
視力や聴力が衰えてくると、
わんこは“自分の世界が一部ずつ狭くなる”ように感じます。
その不安をやわらげるのに大切なのが、
「ここは安全」と確信できる環境づくりです。
① 寝床は安心できる場所に
- 家族の気配が感じられる場所
- 温度は20〜23℃
- 冬は冷気が入りやすい窓際は避ける
- ベッドは段差のないフラットタイプ
② ルーティン化で安心感アップ

我が家でもわんこ達が戸惑わない様に日々の生活を出来る限りルーティン化するようにしてます👇
「寝る前の排泄 → スキンシップ → 就寝」
この流れを毎日続けると、とっても穏やかに過ごしてくれています。
視力や聴力が落ちると、
“予測できる毎日”は何よりの安心材料になります。
③ スキンシップの時間が心をほぐす
- ゆっくり撫でる
- 声をかけながら触れる
- マッサージで血行を促す
聴覚が弱くなっても、
声の振動やトーンは安心材料になります。
まとめ|変化は「不安」ではなく「合図」
シニア犬の視力・聴力の衰えは、
決してネガティブな変化ではありません。
「そろそろサポートが必要だよ」の
小さな合図なのです。
大切なのは——
- 気づいてあげること
- 工夫してあげること
- そして何より、安心できる時間を増やしてあげること
それだけで、わんこはとても穏やかに過ごせます。
不安が減ると、表情もほぐれ、寝顔も優しくなります。
老いていく姿は、決して悲しいものではありません。
それは“これまで一緒に生きてきた証”であり、
これからさらに深まっていく絆の時間でもあります。


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