シニア犬の介護は、毎日の小さな積み重ねです。
愛する我が子のために「できるだけのことをしてあげたい」と願うのは誰も同じ。
しかし、介護が長期化するにつれ、飼い主さんの心や身体に少しずつ疲れが溜まってしまうこともあります。
特に夜間の介護は、睡眠不足を引き起こしやすく、気力や体力が急速に消耗してしまうことがあります。そんな時、頼りになるのが 夜間サービス(夜間預かり) や ショートステイ です。
今回は、夜間サービスの内容やメリット、利用時の注意点についてまとめました。

夜間サービス(ショートステイ)とは?
夜間サービスとは、
・夜間帯のみの預かり
・泊まりでのお世話(ショートステイ)
をプロのスタッフが行ってくれる介護支援サービスです。
利用できる場所は施設によってさまざまです。
主な提供施設
- 老犬介護専門施設
- 動物病院(夜間預かり対応のところも)
- ペットホテルのシニア犬専用プラン
- 老犬ホーム
- 在宅介護サポートの夜間訪問サービス
夜間に落ち着かないわんこや、頻繁な排泄・ケアが必要な子は、
専門のスタッフが見守ってくれることで、安全に過ごすことができます。
夜間サービスを利用するメリット
飼い主さんが「安心して眠れる」
介護でもっとも負担が大きくなりやすいのが夜間。
ずっと見守っていないと不安で眠れない…
そんな日が続くと、心も身体も限界に近づいてしまいます。
夜間サービスを利用することで、
「今日はプロにお願いできる」 という安心感が生まれます。
わんこも落ち着いて過ごせる
夜間の徘徊や夜鳴きが続くシニア犬でも、
専門のスタッフが対応してくれるため、安全にケアしてもらえます。
介護疲れを防ぐ
介護は毎日続くもの。
一晩休むだけで、心の余裕が戻ることがあります。
利用に際しての注意点
なるべく“普段通り”に過ごせる工夫を
預ける日は、できるだけ自宅での生活に近い環境を整えてあげましょう。
普段食べ慣れているフードやおやつは、小分けにして持っていくと安心です。
また、食器・毛布・お気に入りのおもちゃなど“自分の匂いがついたもの”を持参すると、
緊張が和らぎ、落ち着いて過ごせる子が多いです。
クレート・ケージトレーニングをしておく
クレートやケージに慣れていない子は、預けられたときに不安が大きくなります。
短時間からでいいので、自宅で「入る→出る→少し待つ」という練習をしておくと、
施設でも落ち着いて過ごすことができ、スタッフさんの負担も減ります。
健康状態の確認と、細かい情報共有を忘れずに
預ける前に、体調チェックをしておくことが大切です。
必要であれば、獣医師の診断書や最近の検査結果を用意すると安心です。
特に、
投薬が必要な場合の 薬の種類・量・回数・時間
食事量や食べ方の癖
普段の排泄リズム
苦手な音・状況
などは、メモにしてスタッフさんに渡すとトラブル防止になります。
老犬のショートステイ利用は飼い主さんの不在時の安心材料となりますが、信頼できる施設選びと愛犬の心身のケアに十分気をつけることが大切です
ボーさんの思い
私自身、6年前に愛犬の介護をしていました。
その時は「人に預けるなんて考えられない」「私一人でできる」と、ずっとそう思い続けて介護をしていました。でも、どんどん心と身体が苦しくなり、意味もなく涙が出たり、
大好きなはずの子に優しく接することができなかったりと…
なんだか自分を失ってしまったような感覚でした。お世話していても回復しない愛犬。
いつまで続くかわからない漠然とした不安。
仕事と介護、辛すぎる…といつも思うようになっていました。今思うと、私は常に100%を目指しすぎていたのだと思います。
今改めて感じるのは、介護は 100%を目指してはいけない ということ。
飼い主自身の心と身体を守らなければ続けられないし、よい介護はできません。だからこそ、少しでも人や外部サービスに頼ること。
負担を減らすことで心の余裕が生まれ、
愛情を持った優しい介護が続けられるのだと思います。
ショートステイを上手に利用するコツ
- 事前に施設を見学し、スタッフと相性を確認
- 愛用品(毛布・おもちゃ)を持参して安心感を与える
- 食事内容・投薬・クセなどを細かく伝える
- 利用後は「良かった点・気になった点」をメモに残す
介護の質を落とすのではなく、
「よりよい介護にするために頼る」
それがショートステイの本来の目的です。
まとめ
夜間サービスやショートステイは、
「飼い主さんを休ませるためのもの」ではなく
「わんこに優しい介護を続けるための大切な選択肢」です。
介護は長期戦だからこそ、
100%を自分で抱え込むのではなく、
プロの力、外部サービス、家族…
使える力を“優しさ”として取り入れていくことが大切です。
大事なのは、
わんこも飼い主さんも、穏やかな心で向き合える時間を守ること。
どうか無理をせず、
あなた自身の心と身体も大切にしてあげてくださいね


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