シニア犬の筋力維持〜無理なく続けられる運動と日常ケア〜

ペットの体調管理

年齢を重ねたシニア犬の体には、見えないところで少しずつ変化が起こります。
「最近、立ち上がるのに時間がかかるな」「お散歩の距離が短くなったかも」
そんな小さな変化は、筋力の低下が始まっているサインかもしれません。

筋肉量が減ると、関節への負担が増えたり、転倒しやすくなったりするほか、
血流が悪くなり、内臓の働きや食欲にも影響することがあります。
でも、少しの工夫で筋力を“維持”することは十分に可能です。

筋力維持は、「長生きのための運動」ではなく「今を元気に過ごすためのケア」
無理のない範囲で、できることをコツコツ続けていくことが大切です


筋力低下は「気づかないうちに」始まる

シニア犬の筋肉は、7歳を過ぎたころからゆるやかに減少していきます。
人間と同じで、年齢を重ねるほど“使わない筋肉”はどんどん衰えてしまうのです。

特に後ろ足の筋肉は衰えやすく
階段を嫌がるようになった
後ろ足が滑りやすくなった
立ち上がる時によろける
こうした行動の変化が見られたら要注意です。

ボーさん
ボーさん

我が家の13歳組は、まだまだ元気にお散歩できています。
お散歩コースは、体調に合わせて「ちょこっとコース」「まあまあコース」「絶好調コース」の3つを設定しています。
その日の様子を見ながら無理のない範囲で選んでもらい、歩ける時は筋力維持のために少し長めのコースを歩くようにしています。
そのおかげで、今でも安定した歩行を維持できています🐾✨


日常の中でできる「筋力維持習慣」

シニア犬の筋力を維持するコツは、「特別な運動をする」よりも“毎日少しずつ歩く”ことです。
足腰が弱ってきてうまく歩けなくても、飼い主さんがサポートして少しずつでも歩くことが大切です。なるべく自力歩行で歩くことが衰えのスピードに対抗する手段です。

1️⃣ こまめに歩く

1日1回長く歩くより、1日2〜3回に分けて短い距離をゆっくり歩く方が効果的。
朝夕の涼しい時間に10〜15分程度がおすすめです。
歩行時ふらつくようならハーネスを装着しリードを短く持って支えてあげるようにすると良いでしょう。

2️⃣ 起き上がりやすい環境をつくる

寝床が柔らかすぎると立ち上がるのが難しくなります。
厚みのあるマットや滑り止めマットを敷いて、
自然に体を起こしやすい環境に整えましょう。

3️⃣ 軽いストレッチやマッサージ

お散歩後や寝起きに、太ももや腰をやさしくなでるようにマッサージ。
また、足の先を持って足の曲げ伸ばし運動をするのも効果的です。
血行が良くなり、筋肉のこわばりを防げます。

💬 ボーさんの工夫

ボーさん
ボーさん

我が家では寝る前に太ももの付け根を撫でるようにマッサージしています。
ほんの2〜3分ですが、わんこ達も気持ち良さそうに目を細めてくれます🐶✨


自宅でできる簡単筋トレ3選

無理をせず、安全にできる筋トレを紹介します。
どれも遊びの延長でできるものばかりです。

① おすわり→立つ 運動

後ろ足の筋肉を使う基本トレーニング。
「おすわり→立つ」を3〜5回、1日2セットほど。
おやつを使って楽しく続けましょう。

② 段差の上り下り

玄関や庭先など、低い段差でOK。
上り下りを1〜2回するだけでも後肢を意識的に使えます。
※高すぎる段差や急な階段は関節を痛めるので注意。

③ バランス運動(慣れていれば)

タオルや柔らかいマット・クッションの上をゆっくり歩かせます。
体幹が鍛えられ、姿勢の安定にもつながります。


食事で筋肉をサポート

筋肉を作るためには、運動と同じくらいたんぱく質の摂取が大切です。

  • 鶏むね肉や白身魚などの高たんぱく・低脂肪食材
  • 卵や豆腐で良質なたんぱく質を補う
  • オメガ3脂肪酸(えごま油・亜麻仁油)で筋肉の炎症を防ぐ
  • 水分をしっかり摂って代謝を促す

💬 ボーさんの食事ケア

ボーさん
ボーさん

我が家では、鶏むね肉をベースに野菜・スープをプラス。
水分も取れて、消化に良いのでおすすめです。
無理に増やすのではなく、体調に合わせて少しずつ調整しています🍲


「無理をしない」ことがいちばんの筋トレ

シニア犬の筋力維持で一番大切なのは、頑張りすぎないこと。
若い頃のように走り回れなくても、「昨日より少し動けたね」で十分です。

飼い主さんが楽しそうに声をかけるだけで、わんこはやる気になります。
「頑張れ」より「さあ!今日も一緒にお散歩行こうか!」という気持ちで寄り添うこと。
それが何よりの“筋トレ”です。

体が動くうちは、心も若々しくいられます。
「今日もお散歩楽しかったね」「また明日行こうね」と話しかける時間こそ、
わんこの心と体を元気に保つ最高のケアだと思います


まとめ

シニア犬の筋力維持は、「無理なく・楽しく・続ける」ことが鍵です。
特別なトレーニングをしなくても、毎日の散歩やスキンシップの中で
少しずつ体を動かしていくことが、将来の介護予防にもつながります。

わんこが自分の足で歩ける時間を1日でも長く。
そのために、今日からできることを少しずつ始めてみませんか?

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