犬がシニア期に入ると、体の機能が徐々にゆっくりと弱っていき、若い頃は平気だった食べ物が突然負担になることがあります。
「何をあげたらダメなの?」
「どこまで気をつけたらいい?」
そんな不安を抱えている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
我が家でも、シニア犬のまりちゃんや、年齢を重ねてきたまめ、そして13歳組のまろとごろうの食事を日々観察しながら、
“シニアだからこそ優しい食事” を意識するようになりました。
この記事では、シニア犬が避けたい食材とその理由、そして無理なく続けられる置き換えの考え方をまとめています。
シニア犬は“食べられるもの”が変わってくる
年齢とともに、犬の体には次のような変化が起こります。
- 腎臓や肝臓の働きが弱くなる
- 膵臓が脂質に弱くなる(膵炎リスク上昇)
- 胃腸が弱くなる・消化に時間がかかる
- 噛む力が落ちる
- 体温が下がりやすくなる
- 免疫力が低下する
このため、シニア期は “若い頃OKだったものがNGになる” という状況が起こりやすいのです。

【一覧】シニア犬が避けた方が良い食べ物
● 脂っこい肉・揚げ物
→ 膵臓に負担がかかり、膵炎リスクが高まる。
● 塩分の多い食品
人間用食品(味付け肉、惣菜、スナック、濃いチーズなど)
→ 心臓・腎臓に負担。
● 硬いおやつ
(硬いガム、乾燥ジャーキー)
→ 噛む力が弱ったシニアは歯のトラブルの原因に。
● 消化しにくい野菜
(キャベツ、ごぼうなどを生・大きく与える)
→ 必ず柔らかく煮て細かくする。
● 刺激物
(香辛料入り、人用料理)
→ 胃腸の弱ったシニアには大きな負担。
シニアだから特に“負担になりやすい食材”(重要)
調べていくと、加齢により腎臓・膵臓・肝臓への負担が増えるため 特に注意したい食材 が明確になっています。
● 高リン食品
(チーズ、乳製品、魚卵、レバー、海藻)
→ 腎臓に負担がかかりやすい。
● 加工肉・味付き肉
(ジャーキー、ハム、ソーセージ)
→ 腎臓・膵臓への負担が大きい。
● 高ナトリウム食品
(加工食品、濃い味付け)
→ 血圧上昇・水分貯留・心臓負担。
● 高カリウムの果物
(バナナ、メロン)
→ 腎臓病の子は注意。健康な子は少量ならOK。
● 高脂質・高糖質のおやつ
→ 消化不良、肥満、膵炎のリスク。
人用の食べ物は、シニア期は特に注意
人用の食べ物は、若い犬でも基本的に避けたいものが多いですが、
シニア期はさらに負担が大きくなるため特に注意が必要です。
味付けが濃いお惣菜、パン、スナック、加工食品などは
塩分・脂質・糖分が多く、腎臓・膵臓・胃腸にストレスを与えてしまいます。
「少しだけなら…」という積み重ねが、
シニア期には体調不良につながる場合もあります。
もちろん、
完全に禁止にしなくても、犬用の食材・犬用のおやつに置き換えるだけで安心
という優しい伝え方にするのがおすすめです。
避けるだけじゃない。“置き換える”がポイント
食事制限だけを続けると、犬も飼い主さんもつらくなってしまいます。
大切なのは 「体に優しい食材に置き換える」 こと。
【置き換え例】
- 脂っこい肉 → 鶏むね・ささみ・白身魚
- 味付き肉 → 味付けなしの蒸し鶏
- 硬いおやつ → スープで柔らかく煮た具材
- 消化しにくい野菜 → 柔らかく煮て細かく刻む
- 人用おやつ → 犬用の無添加おやつ
これだけでシニア犬の体の負担は大きく減ります。
我が家のシニアたちの“食事ケア”
我が家はみんな朝夕2食で、鶏むね肉と野菜を柔らかく煮た手作り食を取り入れています。
以前、動物病院で食事内容について相談した際に、先生から「亜鉛を含む食材を少し追加すると良いですよ」とアドバイスをいただきました。
それ以来、減塩煮干しを水でふやかしたものをトッピングとして少量加える ようにしています。
13歳のまろとごろうも基本は同じメニューですが、シニアらしく食欲にムラが出る日もあります。
そんな時は無理に同じ量を食べさせようとせず、犬用の総合栄養食の缶詰を少しだけトッピングして食いつきをサポートしています。
“毎日まったく同じ” ではなく、
その日の体調・食欲・気分を見ながら、無理のない範囲で内容を変えていく。
これが我が家のシニアたちにとって、負担が少なく続けやすい食事ケアになっています。
まとめ:シニア犬は「守るための制限」より「寄り添うための工夫」
シニア犬は体が変化し、避けたい食材も増えますが、
大切なのは 食べる楽しみを無くさず、体への負担を減らすこと。
- 塩分・脂質・硬い食材は控える
- 消化しにくいものは柔らかく調理
- 加齢で弱る臓器を意識した食材選び
- 人用の食べ物はシニア期は特に注意
- 食事は「その子に合った優しい形」に
食事は毎日のこと。
無理のない工夫で、シニア犬の体に優しいご飯を作っていきたいですね。


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