シニア犬になると、夜中に落ち着かずウロウロしたり、部屋の中を行ったり来たりする“夜間徘徊”が見られることがあります。
夜鳴きとは違い声は出さなくても、表情が不安そうだったり、同じ場所を行き来するなど、飼い主としても心配になる行動です。
これは珍しいことではなく、加齢による脳機能の変化・視力や聴力の衰え・不安・寒さ・痛みなどが複合して起こる自然な変化です。

大切なのは、
「なぜ徘徊するのか」を知り、
「少しでも安心して眠れる夜」にしてあげること。
この記事では、夜間徘徊の原因から、今日からできる優しいサポート方法まで、飼い主さんができる対策をまとめました。
夜間徘徊の主な原因
まずは、シニア犬が夜に落ち着かなくなる理由を知っておきましょう。
■ 脳の老化による“昼夜逆転”
高齢になると「認知機能の変化」で睡眠リズムが乱れ、夜に活動しやすくなることがあります。
■ 視力・聴力の低下
周囲の状況がつかみにくくなり、不安で歩き回るケースも多いです。
(→視力・聴力の記事へのリンクに最適)
■ トイレの不安・排尿回数の増加
腎臓の変化やホルモンの異常で夜中にトイレに行きたがることがあります。
■ 痛みや体のこわばり
関節痛・神経痛・内臓からの違和感で、横になるのが落ち着かないことも。
■ 孤独感・分離不安
「一人にされるのが不安」という気持ちから徘徊につながることがあります。
夜間徘徊をやわらげるための“安心づくり”
夜の環境を整える
夜間は暗すぎるとシニア犬には不安要素になります。
- 足元ライトや常夜灯で薄明かりを保つ
- 家具の配置を変えない
- 廊下や角にクッションを置く
- 歩きやすいよう滑り止めマットを敷く
🌙 特に視力が落ちている子には “光の道”をつくってあげる だけで安心感がぐんと高まります。

関連記事:シニア犬の視力・聴力の衰えに気づいたら〜不安を減らし、安心して過ごせる環境づくり〜
寝る前のルーティンを整える
ルーティンは“安心の合図”になります。
- 寝る前の排泄
- 体を軽く撫でるスキンシップ
- 落ち着く音楽(環境音BGM)
以前お話ししました
「排泄 → スキンシップ → 就寝」
このような流れは徘徊対策にもとても効果的です。
寒さ・痛みのケア
寒い冬の夜は特に徘徊が増えやすい傾向があります。
- 寝床に湯たんぽ(低温やけどに注意)
- 体を丸めやすいベッド
- 体を温める腹巻き・スヌード
- 関節が痛そうなら獣医師に相談を

私のところのような寒冷地では、夜間の冷え対策がとても重要です❄️
特にフローリングの冷えは徘徊の原因になりやすいです。
スキンシップで安心を
前足・背中・胸をゆっくりと撫でるだけでも
副交感神経が働きやすくなります。
不安そうに歩き回ったら、一度声をかけて優しく撫でる。
これだけでも落ち着く子は多いです。
徘徊が続くときの工夫
クッションやゲートで安全に歩ける“回廊”を作る
同じ場所をぐるぐる歩く子には、
家具の角にクッションを置いたり、ゲートで通路を区切ったりして、
安全に回れる“回廊”を作ってあげる方法があります。
それでも、外出などで留守にする時は、
家具の隙間に挟まってしまう危険もあります。
そんなときは 円形のサークルを設置して、その中で過ごしてもらう のも
安心・安全を守るうえでとても有効です。
サークルの中なら、どこを歩いても段差や角にぶつかる心配がありません。
“安全な小さな世界” を用意してあげることが、
徘徊する子の心にも体にもやさしい環境づくりにつながります。
一緒に寝る距離を少し近づけてみる
「寂しい」「不安」が原因の子には、
寝床を飼い主の寝室に移すだけで改善することも。
完全に同室が難しい場合は、
せめて「声が届く距離」に寝床を置くのが効果的です。
夕方に軽めの散歩や脳トレ
適度な疲れは夜の睡眠の質を高めます。
- いつもより5分長い散歩
- 簡単なおもちゃ遊び
- におい嗅ぎの散歩

受診した方がよいケース
次のような様子が見られたら、一度獣医師へ相談しましょう。
- 夜間徘徊が突然始まった
- 障害物にぶつかる
- 同じ場所で立ち尽くす
- 食欲が落ちている
- 昼間も徘徊が止まらない
- 明らかな不安症状
認知機能低下の早期サインのこともあり、
早めの相談で改善できる可能性もあります。
まとめ|夜の不安を“安心”に変えていくために
シニア犬の夜間徘徊は、
「困った行動」ではなく、
体や心が助けを求めているサインです。
- 理由を知り、
- 環境を整え、
- 安心できる夜をつくる
これだけで、わんこの不安はぐっと軽くなります。
そして何より大切なのは、
「一緒にいるよ」その温もりを伝えること。
日常を一番に考えて寄り添う姿勢が
わんこ達にとって最高の安心になります。


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