シニア期に入った愛犬の食事と栄養管理の基本

ペット介護の基本

犬の寿命は昔に比べてぐっと延び、今では15歳前後まで元気に暮らす子も珍しくありません。8歳を過ぎると「シニア期」と呼ばれ、体の代謝や筋力が少しずつ変化していきます。そんな時期に大切なのが「食事と栄養管理」です。

食事は健康の源。バランスを整えることで病気予防にもつながり、毎日の暮らしを快適にしてくれます。今回はシニア犬に必要な栄養バランス、フード選び、食欲が落ちたときの工夫、そして我が家の体験談を交えてご紹介します。

シニア犬に必要な栄養バランス

  • タンパク質:筋肉の維持に欠かせません。シニア用フードは消化しやすいタンパク質を配合しています。
  • 脂質:少なすぎると体力が落ちますが、取りすぎると肥満の原因に。質の良い脂(オメガ3など)を適量与えましょう。
  • ビタミン・ミネラル:免疫力を保ち、体の回復を助けます。
  • 食物繊維:腸内環境を整え、便通のサポートに役立ちます。

フード選びのポイント

市販の「シニア用フード」には、シニア期に合わせた成分が配合されています。成分表を見るときは、以下を意識してみてください。

  • 粗タンパク質:20%以上が目安
  • 粗脂肪:10〜15%程度
  • 消化吸収の良さ(米・大麦・サツマイモなど)
  • 関節サポート成分(グルコサミンやコンドロイチン)が入っているか

また、粒の大きさも重要です。歯が弱ってきた子には小粒タイプがおすすめです。

食欲が落ちたときの工夫

シニア犬は食欲が落ちやすく、「食べない」と悩む飼い主さんも多いはず。そんなときの工夫をご紹介します。

  • フードを少し温めて香りを引き立てる
  • ドライフードをふやかして柔らかくする
  • 手作りトッピング(茹でたささみや野菜)を加える
  • 少量を何回かに分けて与える

「食べること自体が楽しみ」になる工夫をしてあげると、愛犬の気持ちも前向きになります。

水分補給の工夫

シニア犬は喉の渇きを感じにくくなり、脱水になりやすいです。水をあまり飲まない子には、こんな工夫がおすすめです。

  • ドライフードをスープでふやかす
  • 犬用スープやヤギミルクを与える
  • 水飲み場を複数設置する

特に夏場は熱中症対策にもつながります。


サプリメントの活用

食事だけでは補いきれない栄養は、サプリメントでサポートするのも効果的です。

  • 関節ケア:グルコサミン、コンドロイチン、MSM
  • 免疫サポート:オメガ3(DHA、EPA)
  • 目の健康:ルテイン、アントシアニン

ただしサプリは万能ではありません。必ず獣医師に相談しながら取り入れましょう。

わが家のシニア犬たちの食事工夫

私の家には現在4頭のシニア犬がいます。我が家では、朝は鶏胸肉を中心とし蒸し野菜数種を加えたもの、夕方は小粒ドライフードにウエットフードをトッピングしたものを与えています。季節の気候変化によってやはり食欲にムラが出るので薬膳スープを取り入れたり、出汁でふやかしたりして与えています。

日々の小さな工夫で「食べやすさ」がぐんと変わり、元気に過ごしてくれています。

まとめ

  • シニア犬の食事は「栄養バランス」+「食べやすさ」+「楽しさ」が大切
  • 小さな工夫で食欲や水分補給をサポートできる
  • サプリメントやフード選びは獣医師と相談しながら
  • 体験談を交えながら「まだできること」を大切に

シニア期のごはんは、ただの栄養補給ではなく「愛犬との大切なコミュニケーションの時間」です。工夫次第で食事が楽しみになり、毎日をもっと元気に過ごせます。

👉 次回は「シニア犬のお散歩と運動の工夫」についてお話しします。

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