シニア犬の食事と健康管理〜毎日のごはんで支える穏やかな暮らし〜

ペット介護

シニア犬との暮らしの中で、欠かせないのが「食事の管理」です。
年齢を重ねると、体の働きや代謝が少しずつ変わっていきます。
若い頃と同じ食事では、栄養が偏ったり、内臓に負担がかかることもあります。

私自身、わんこ達と長く暮らす中で実感しているのは、
“ごはんは健康のバロメーター” だということです。
食べる量、食べるスピード、好きな食材の変化…。
毎日の小さなサインが、体調の変化を教えてくれます。


シニア犬に必要な栄養バランスとは?

シニア期になると、運動量が減り、筋肉量も少しずつ落ちてきます。
だからこそ、たんぱく質は減らしすぎないことが大切です。
筋肉や臓器を維持するためには、良質なたんぱく質(鶏むね肉や白身魚など)が欠かせません。

また、消化の良い炭水化物(さつまいも・かぼちゃ・おかゆなど)を加えることで、エネルギー補給もしやすくなります。

脂質は取りすぎると内臓に負担をかけますが、
少量のオリーブオイルやえごま油、亜麻仁油などを取り入れると、
皮膚や被毛の健康を保つ助けになります。

そして、見落としがちなのが水分補給
加齢とともに喉の渇きを感じにくくなるため、
食事にスープや煮汁を加えて“食べながら飲む”工夫が大切です。

我が家でもこの方法を実践しています。
秋になり、わんこ達も少しずつお水を飲む量が減ってきたので、
最近ではいつものごはんに鶏むね肉の煮汁を加えて水分補給も一緒に行えるようにしています。


我が家の手作りごはんスタイル

我が家では、
朝夕2回の食事で手作り食とドライフードの併用をしています。

基本のメニューは、

  • 鶏むね肉を115〜130gほど(それぞれの体重に合わせ調整)
  • 蒸し野菜(キャベツ・にんじん・ブロッコリー・椎茸・オクラ・ジャガイモなど)
    季節ごとに旬の野菜に変えています
  • 少量のおかゆやさつまいもをトッピング
  • 不足する栄養を補うため時折煮干しや牡蠣などをトッピング

鶏むね肉は電気圧力鍋で2〜3日分まとめて調理しています。
朝、出勤前にセットし、帰宅後に細かく裂いて用意しています。
これで手作りのデメリットである調理の手間も減り、無理せず作ることができています。

体調に合わせてアレンジすることもあります。
たとえば、便が硬いときはスープを多めにしたり、
食欲が落ちている日は、香りの強い野菜(かぼちゃやさつまいも)を増やしたり。
毎日のちょっとした工夫で、無理なく続けられています。


手作りごはんの注意点とメリット

手作り食を始めるときは、まず栄養バランスの偏りに気をつけましょう。
たんぱく質・炭水化物・野菜の割合が極端にならないよう、
いくつかの食材を組み合わせることが大切です。

また、わんこによっては食材アレルギーがある場合もあります。
初めて与える食材は、少量から試して体調や便の状態を見ながら、
ゆっくり慣らしていくのが安心です。

我が家のフレンチブルドッグのまめにも、たくさんのアレルギー食材があります。
アレルギーのある食材を口にすると、すぐに足まわりが赤くなり痒がることも。
そのため、我が家では市販のアレルギー・不耐性検査を受けた上で、
安心して与えられる食材を選ぶようにしています。

この検査は少し高価でしたが、
「安心してごはんを作ってあげられる」という気持ちには代えられません。
今では、まめに合った食材だけで手作りごはんを楽しめています。


一方で、手作り食にはたくさんのメリットもあります。

  • 食材の新鮮さを保てる
  • その日の体調や好みに合わせて内容を変えられる
  • 添加物の心配がなく、安心・安全である

持病がある子や体重の変化が気になる場合は、
かかりつけの獣医師に相談しながら、無理のない範囲で続けていくと安心です。


健康管理の基本は“観察と記録”

シニア犬の健康管理で一番大切なのは、日々の観察です。
どんなに良いごはんを用意しても、食べ方や排便に変化があれば、
それは体のサインかもしれません。

我が家では、毎日の「食事・水分量・便の状態」を簡単にメモし、
週1回の体重測定を続けています。

ちょっとした変化も記録しておくことで、
動物病院で相談するときにとても役立ちます。

大切なのは、完璧にやろうとしないこと
「気づいた時に書く」くらいの気持ちで続ける方が、
長く続けられてストレスも少なくなります。


まとめ:ごはんは“生きる力”をつなぐ時間

食事は、健康を保つための栄養補給であると同時に、
わんこと飼い主さんをつなぐ大切なコミュニケーションの時間でもあります。

「おいしそうに食べてくれる」
その姿を見るだけで、飼い主さんの心も元気になります。

手作りでも、市販フードでも、いちばん大切なのは
“おいしく、楽しく食べられること”。

それが、シニア期の毎日を穏やかに支える力になるのだと思います。

今日も、いつものごはんをいつもの場所で。
その日常こそが、何よりの幸せですね🐾🍲

コメント

タイトルとURLをコピーしました